2011/04/27

サクラサク〜関西編〜

4月の前半に桜を追って西へ向かった旅は以前ここでまとめましたが、
その後は関西エリアの桜を追いました。
途中撮影以外の目的で他の場所を寄りながらも最終的な目的地は今回は奈良。
少し長くなりますが、是非最後までお付き合いください。
ページ内の画像はクリックすると大きな画像で見られます。
 是非クリックして大きな画像で見てみて下さい。

京都・平安神宮 紅しだれコンサート〜桜夜景〜
奈良に向かう途中、急遽スケジュールの都合をつけて向かった先は平安神宮。
ここで行われるヴァイオリニスト 花井悠希さんのコンサートでした。
花井悠希さんのデビューアルバムは2枚あります。
・主人公〜さだまさしクラシックス
・光の風〜ヴァイオリンクラシックス
さだまさしのファンである私のとっては興味のあった上記アルバム。
iTunesの30秒デモで聞いた途端から透き通る音色と弓の動く方向が変わる時のあのどう表現したらいいのか「キュ」っというニュアンスに感動。不思議と自分が最も心地良く感じたヴァイオリニストだったのです。

平安神宮 紅しだれコンサート
手を伸ばして落ちてゆきそう
美しすぎる夢のような世界

奈良へ
奈良は東大寺さんへ行ってまいりました。
修二会以来で約1ヶ月ぶりだったのですが、何となく街をふらつきたくて。
入江泰吉さんの写真を見たり春日大社まで森を歩いたりと不思議と落ち着きます。
桧皮葺と桜

そしてtwitterで知り合いになりました鹿鳴園のマスターにご挨拶をしたくて伺いました。
ご自慢のカレーとわらび餅を頂きましたが、ビックリするくらいに美味しかったです。是非奈良に行った際には寄ってみてください。オススメです!
鹿鳴園さんの自家製カレー
カレーの海にご飯が浸っています。
カレーの味に自信がないとできない技です(^^)
わらび餅
これはとにかく絶品、是非お試しを。

奈良・東大寺〜聖武天皇・光明皇后御影並びに東大寺本坊襖絵特別公開〜
ここで特別公開された襖絵などを見に行って参りました。
蓮の襖絵をはじめ、3つの桜の襖絵、そして聖武天皇、光明皇后の御影と盛りだくさん。
中でも3つの桜が描かれた襖絵は圧巻でした。
本坊にある桜、吉野の桜、そして宇陀にある又兵衛の桜。
この桜に感動し次行く場所が決まりました。

闇に浮かぶ桜が少し不気味ながらも美しい。
本坊敷地内にある桜の一つ。


奈良・南へ
前日に見た襖絵にあった桜がとても印象的だったので奈良を南に下ることにしました。
11年前に室生寺に行ったことがありましたが、それ以外は宇陀という地区には行ったことありませんでした。

大野寺
大野寺の枝垂れ桜
瓦屋根に降りそそぐ
磨崖仏

大野寺の駐車場で声を掛けてくれた和歌山ナンバーの方に又兵衛が見頃らしいと聞いて翌朝向かってみました。朝4時半起きで準備。既に数人の方が居ました。

又兵衛桜
夜明けを待つ
又兵衛の魂
一句:又兵衛を 脇で支える 桃の花
朝日の中で

又兵衛の桜はNHKの大河ドラマ”葵・徳川三代”のオープニングで使われたのがきっかけで人気が出たようです。
元々所有者は維持管理が大変な事と、マナーの悪いカメラマンが周辺の田畑を荒らすことから切ってしまおうと思っていた。しかし市がここ一帯を管理することになり、整備が進んだとのことです。
地元の人々は口をそろえて、整備されすぎて景観もそうだが、何より枝ぶりが衰えてきた。以前はもっともっと美しかったんだよ、と言っておられたのが印象的でした。

最近あちこちで必ず聞くのがカメラマンのマナーです。
他人の田畑はもちろん、他人の家の庭まで許可無く入り込んでは車が邪魔だからどかして下さいなどと言う人もいるそうです。撮らせてもらっているという気持ちをぜひ持っていただきたい。それは前述のように管理する方に対してもそうですが、被写体に対しても是非ともそういう気持ちを持っていただきたいと考えます。

又兵衛桜を撮影し終わって移動しようとしたとき、前日お会いした和歌山ナンバーの方の車を見つけました。ご挨拶すると「あーこの先の天何とかというお寺の桜が満開らしいよ」と教えて下さいました。調べてみると近くには天益寺というお寺があり向かってみました。

天益寺
繊細な枝ぶりは見事
樹齢は又兵衛桜よりも古いとか

大野寺の枝垂れ桜は、ここ天益寺の桜の株を移植したらしいとWEBで書かれておりますが、
不覚にも確認できておりません。いずれにしても本当に素晴らしい趣のある枝ぶりです。
なんというか、さり気なく素晴らしいという印象です。落ち着いていて、そこに日向の中でコックリしているような老人のような穏やかささえ感じました。
天益寺の境内を歩いていると、こんな看板がありました。
まだ資金は足りている訳ではなく大変だとか
この景観が早く観てみたい
宇陀市による説明プレート
再建は少しずつ一歩ずつ進んでいるようです

暖かい日差しと爽やかな空気の中でしばらく時間を忘れて佇んでいました。
とても落ち着く場所でした。
天益寺の入り口で販売をしていた方に薬草園のカタクリが満開ですよと教えてもらい頭の中へインプット。
帰り道、下から天益寺を撮っている方に声をかけると才ヶ辻の3兄弟の存在を教えてもらい案内してもらいました。その内の一つ。
流れるような枝垂れ

何でもこの才ヶ辻にある3つの桜は光台寺の桜を分けて育ったものだとか。
この後松山重伝建地区を散歩していました。
日付は変わり不思議と忘れられない天益寺の空気に触れたく再び訪れました。

天益寺 again
桜が降り注いでいました
カラフルに重なる桜
天益寺
畑仕事に花を添えて

実は再建中ということもあり、絵にするにはあちこちのブルーシートをうまく外さないといけなかったのです。なのですごく落ち着くのですが、絵にするには少し苦労します。

室生寺
宇陀の地区に最後に来たのは確か11年前に室生寺に来ました。
せっかくなのであの頃を思い出しながらという思いで足を運んでみました。
ここの金堂にあります仏像群は釈迦如来像を中心に、ものすごい存在感を感じることができます。そのお姿を見ていると、とても心が澄んできます。
特別拝観中でしたので中に入って近くで拝観させて頂きました。
拝む人の心をそっと見守る石仏群
五重塔は室生寺の代表的存在

龍穴神社
静寂に包まれた夕暮れの龍穴神社

聞き間違えているかもしれませんが、元々は神仏混淆で室生寺と一緒だったものが、神仏分離で現在の場所に移ったのだとか。
少し離れたところから上がっていく龍穴には翌日訪れました。
龍が住むという龍穴

お爺さんが龍穴神社の神主だったという方と話をしたのですが、この穴は元々水銀を採取する為に掘った穴だとか。水銀は当時遺体舞掃除に防腐剤として使用されたと話していました。

夜桜
再び天益寺を訪れたのは夜桜でした。
宇宙に光る天益寺の夜桜

やはり妙に惹かれた天益寺。ちょうどここは朝日を浴びるレイアウトだったので、翌朝も調査兼ねて来てみることにしました。

天益寺 again2
早朝の穏やかな光
朝日にピカピカ照らされるよりも実は好きな光
満開の天益寺の桜群


阿紀神社
天益寺の近くに阿紀神社という神社があります。滞在中に2回寄りました。
ここは年に一回、「献能 あきの蛍能」と題した能が披露されます。
静かな夜の能舞台 
夜空に浮かび上がる木の精霊
(Not桜)


森野旧薬園
宇陀松山重要伝統的建造物群保存地区内にあります、森野旧薬園には旅の途中で伺ったカタクリを見に行ってみました。
紫のカタクリにまぎれて咲くアルビノ 
陽に照らされて浮かび上がるカタクリの花 
濃い紫の色が印象的

宇陀を去る最終日、やはりもう一度又兵衛の桜を見に行きたくなってさよならを言いに行ってきました。

又兵衛桜 again
又兵衛桜へ続く道の途中にあった桜などにも気付き、数日前に来た時とは違って散歩しながらのんびり見ていました。
有名な桜の手前で咲く無名な桜
無名であろうが桜は桜
旅の最後の撮り納めとなった一枚
やはり見事な桜であることは変りない


今回の旅で最も印象に残った一枚
実は今回の記事はほぼ時系列に並べて紹介してきました。
ここでは紹介していない桜も多くとっているのですが、その中で一枚自分にとって最も印象に残った桜の写真がこれです。
全く無名であるが、ふと心惹かれた桜
今回の旅で改めて思ったのは桜の撮影は難しいということ。
しかし何気に道端にあった桜に心惹かれた時に、その写真は一番の意味を持つのかもしれない。
綺麗だと思うままに写しとる、それが全てであり、それでいいのだと思った。

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