2011年は白川郷からスタートすることとなりました。
白川郷の温もり CANON EOS 5D MarkII, EF 24-105mm F4 L IS USM (30s, F11, ISO1600, EV0) |
最後に白川郷に来たのは確か2009年の元日でした。
たまたま五箇山に行く途中に寄ったのがきっかけでしたが、
その時に出会った光景が再び白川郷へ足を向けたのです。
当時の元日、向かった先は白川郷の神社。そう初詣をしようと思ったのです。
その時既に0時を30分ほどまわっていたと思いますが、
多くの人達が初詣に来て賑わっていました。
ふと耳を傾けると、そこの住民同士はもちろん皆知っているが故か、
「あ!〇〇さんのお父さん、明けましておめでとう!」など
言ってみれば近所の人々が年が明けたことを祝って言葉を交わしているのでした。
なんか無性にいいなぁと思った瞬間でした。
人と人とが繋がっている距離の近さ。とても温かいものを感じました。
都会ではさすがに知っている人と言っても、すぐ近所の数件隣までというケースも稀ではなく、
年始の挨拶などしないケースの方が多い所もあると思います。
今回白川郷へ行ったのは、何かそんな”人”の温かさを感じたくて白川郷へ向かった訳なのです。
ここには神社とお寺さんが1つずつあり、神社->寺の順に向かいました。
神社の光景
神社の入口に立つ鳥居 CANON EOS 5D MarkII, EF 17-40mm F4 L USM (2.5s, F16, ISO800, EV-1) |
お寺さんの名前は「明善寺」。浄土真宗のお寺だそうです。
鐘楼門 CANON EOS 5D MarkII, EF 17-40mm F4 L USM (30s, F8, ISO1250, EV-1/3) |
あかりを灯し佇む明善寺 CANON EOS 5D MarkII, EF 17-40mm F4 L USM (1/13, F4, ISO6400, EV-2/3) |
ここのお寺のお賽銭箱の目の前に立った瞬間、
「どこから来たの?」と尋ねられ、「横浜からです」と答えると、
「名古屋と石川からも来てるから中に上がって、お経も始まるから」と言われ、
本当に良いのかなと思いながらも、元旦から2011年初のお経が聞けるとは嬉しいなと思い
遠慮もなく上がらせてもらいました。
すぐさまお経は始まり、約10分ほど過ぎ終了しました。
そのお坊さんは袈裟を脱ぎ皆と一緒に酒を酌み交わす輪に加わりました。
それから皆で2時半位まで他愛もない話で盛り上がり、見知らぬ人たちが笑い合える
とても心温まる時間を過ごせたのです。あの時あの時間にあのお寺を訪れていなかったらば、
きっと単にお賽銭を入れて車へ帰る一人きりの時間を過ごしていたでしょう。
皆で盛り上がっていると、私の隣に居た方が、「いいでしょう、この感じ」
と皆の集まる姿にふと言葉をもらした瞬間、その心の温度を感じ、
何か人同士が繋がっている見えない絆のようなものが見えたそんな瞬間でした。
実は地元の人達もこの時間を楽しくて温かいものと感じていることが、
旅人である私に体温を感じさせてくれました。
いくつか詳しく聞いてみると多くの方は他県で仕事をされており、
年末年始などの行事の時に地元白川郷に戻って来られるとのこと。
うーん、同窓会のような捉え方をしても良いのかなと思いながら、
やはり人と人との繋がりに対して、皆それをとらえるようなスペースを
心の中にきちんとあるのだろうと実感した元旦の数時間でした。
寒暖 CANON EOS 5D MarkII, EF 24-105mm F4 L IS USM (1/80, F5.6, ISO6400, EV-2/3) |
(つづく)