2014/11/18

ある何でもない日の夕暮れ

数日前の河川敷から見た夕暮れ
なんでもない普通の日
それでも何だかああ良かったと感じさせてくれた






CANON EOS 6D, EF 24-105mm F4L IS USM

2014/07/05

生きることとは 命とは

鯨魚取り 海や死にする山や死にする 死ぬれこそ海は潮干て山は枯れすれ




漁師たちよ 海は死ぬのだろうか 山は死んでしまうのだろうか
死ぬよ だから海は潮が引いていくじゃないか 山は枯れていくじゃないか

海は潮が引いていくから 死ぬと言っても良いが それは永遠の死ではない
やがて満ちてくる
山も枯れてゆくが よく春には必ず緑に満ちる
去年の葉とは全く別の個体だけれども

これを命が蘇ったと考えて良いのだと思えば
私の命は私の人生で終わり
しかし 私なりに細やかでも小さなバトンを作り上げることができ
受け継いできたものを その中に詰め込み 次の誰かに渡すことができたなら
私が死んでもバトンは残って行く 私はバトンが残っている限り 死なない
生きるということは そういうことなんだよと この歌が教えてくれるよう

出典:
(『万葉集』16-3852 詠み人知らず)
( FESTIVAL HALL 200 さだまさし)




生きることとは 命とは
まるで海の潮の満ち干きのごとく
私の生きた証を 次の世代に受け渡すことなり



SONY α7, Carl Zeiss FE 55mm F1.8
KODAK TRI-X simulation

2014/05/26

PENTAXサービス〜ピント調整〜

先日PENTAX(リコーイメージングスクエア新宿)にて、
645Dとレンズ数本を持ち込んでピントの点検をお願いした。

数時間預けた後の結果、
D FA 645 25mm
FA 645 35mm
が共に「後ピン大」との結果となり入院することに。
D FA 645 25mmは中古品で、店の保証があったことから、店経由で。
FA 645 35mmは保証はもう無かったので、その場で入院。
納期は約2週間と言われたので、やむなく待つことに。

そしたら数日後にはFA 645 35mmは帰ってきた。まるで犬のように。
それから暫く確認する時間が無かったのだが、次の撮影に向けて念のため確認することに。

そしたら・・・・・・・・・・・・・・・・
直っていない orz
たしかに妙に帰りが早かったことは気になってはいた。
実際に修理をした修理センターへ連絡すると、
「後ピンとのことで修理したが、それほどズレていなかったので少しだけ調整しました」とのこと。
ちょっとだけ?え?

窓口に持っていった時に、ボディはOKとの診断で、その時AF微調整を前ピンに最大に振ってそれでも後ピンだったのに?
どうも納得できない。

とりあえずは、そのちょっとだけ調整された状態を再チェックした画像を貼ってみる。

撮影時設定:
全景の鉢植えの「Flower」のOの文字の内側&左側にAF測距点中央が来るように三脚にセット。
シャッターはミラーアップとリモコンを使う。
いずれも絞り開放(F3.5)

全景
全景の赤枠部分を等倍表示したものが下の画像です。
マグニファイヤを使い「Flower」のOの文字の内側&左側にピントを合わせる。
木目の状態も含め確認するとピントが来ていることが画像から確認できます↓。
マニュアルでピント調整
(AF微調整0設定時)
そのまま、意図した所にAF測距点中央が来るようにセットしてあるのでAFさせます。
これで今度はPENTAXで言うところのAF微調整0でジャスピンですという状態を確認。
するとピントが後ろにかなりズレます。
Fの辺りにピント位置がズレました。
oの文字は先ほどと違って既にボケています↓。
PENTAXが言うところのAF微調整0での個体をそのままAFでピント合わせ
(AF微調整0設定時)
 では、これを可能な限り補正すべく、AF微調整を+10(645Dで右へ最大)にし、前側にピントを寄せます。
まずは再セットするため、マニュアルで同じようにOに合わせます。
マニュアルでピント合わせ
(AF微調整+10(前ピンになるよう最大の設定)時)
ここで先ほどと同じ様にAFを作動させます。
するとどうでしょう、まだズレ自体は有り、同じ傾向があるものの、
先程よりはマニュアルでピント合わせした基準の位置と極端に大きく変わらないことに気付くと思います。
PENTAX側で言うところのAF微調整0でジャスピンの個体を
そのままAF微調整+10(前ピン設定最大)でAFでピント合わせ
(AF微調整+10(前ピンになるよう最大の設定)時)
もともと、AF微調整+10で設定していたが、森に入って撮影していた時、
狙った木の幹にAFでのピントがズレていることに気が付き、AF後、マニュアルで前ピン側に合わせてマグニファイヤ上でジャスピンの状態で撮影していたのです。
画像をチェックすると、狙った所がジャスピンでしたので、改めてAFがズレていると思ったのが今回の修理依頼の発端です。

ですので、上記の結果からほとんど調整されていないことが分かります。

この結果をふまえて改めてPENTAX(リコーイメージング)の修理センターと新宿の受付窓口に連絡しました。(一言一句の再現では無く要点のみです)

<修理センター>
レンズ到着後確認し、後ピンが大きいという結果にはならなかったのでちょっとだけ調整した
窓口が「後ピン大」と判定したと言うが、どのくらいの量ズレていたかかというデータは流れてきていないので、その結果をふまえた調整はできていない。
調整の余地はまだあるので、どのくらいの量を調整して欲しいという内容を伝えてもらえれば合わせることは可能。

ここで、新宿の窓口にすっ飛んで行って状況を伝える。時間が無いので、物を預かりたい。翌日14:00までに連絡する。万が一連絡が無ければ電話してほしい。
16:00近くまで待ってみたが連絡が無いのでこちらから連絡する。
この時点でなんだかなぁ…と

<窓口> 以下 窓=窓口、私=私
窓:再度確認した所、AF微調整0の状態でジャスピンです。問題ありません。

私(は??修理センターでは、ちょっとしか調整しなかったと言っている通り、こっちで再チェックしたらほとんど状態は変わっていないと伝える)

窓:それでも、こちらの基準では問題ありません。

私(おいおい、では後ピン大との診断結果はなんだったのか。そしてこの突っぱね方は何なんだと思いつつ、それでも実際に画像で確認してズレていることを確認していると伝える)

窓:もしかしてカメラの背面液晶でピント確認していませんでしたか?

私(カメラの背面液晶で確認しましたが…と伝えるがハテナ発生)

窓:こちらでも背面液晶ではピント位置がズレていても、パソコンの画像では問題無いことが確認できていますので、一度パソコンの画像でご確認下さい。

私(そんなことあるんですか???どんな液晶使ってるんだよ?とハテナが止まらない。反論するためにも一応確認するが、やはり背面液晶と同じ結果。当たり前だが…。今まで一度もそんな不都合に出会っていないし…)

窓:そうですか…こちらでは問題ないのですが

私(そちらでは問題無くとも、買って使っている私には問題あるわけです。こんなにAFがズレるのは非常に使いづらく、何よりAFが全く意味を成さない。それを補正すべくAF微調整があるのでは無いかと伝える。何もAF微調整0でジャスピンにしないと許さんと言っているのではない(できればベストだけど)。AF微調整+10でも後ピンになるので、調整幅に余裕が無いことが問題だと言っている。らちがあかないので、妥協案として、PENTAX側で言うところのジャスピンをAF微調整-5の状態で設定してもらえないかと話す。これならば、私側ではさすがにAF微調整+7や+8では使える様になるはずだからと伝える)

窓:(納得行かない様子でもあるが)わかりました。

という事で、ひとまずもっと前ピンに寄せてもらうことにした。

しかしどうだろう、
1)特にお金を払って調整を依頼しているのに、使用する側の都合(申し出内容)ではなく、メーカー側の基準で調整して、それ以外は融通の効かない姿勢。
2)最初に検査した結果が工場に伝わっていない事。
3)最初に検査した結果が残っていないのでどれだけ後ピンだったか追えず不明な事。
4)なによりも上記のやりとりの中の赤文字部分。これはどう考えてもおかしな話。
5)4)にも絡んで、技術的な話ができない窓口。
 今回の中での事例
 a)背面液晶での表示とパソコン上での画像はピント位置が変わる
 b)窓口ではレンズのピント調整はレンズを分解して行うというが、
  修理センターでは電気的な信号でデフォルトの位置を調整するとの回答。
  それを越える範囲のズレは分解を要するとのこと。
 c)AF微調整-5位でジャスピンになるようにしてもらいたいという妥協案の意味を理解してもらうまでに時間を要した。

正直、工業製品を扱うサービス窓口に対して疑問を抱かざるを得ません。
長らくPENTAXを愛用してきたのですが、今回ほど(過去にも数回あったけど)サービスが不満というか、信用できないと思ったことはありません。

撮影の関係上、今週中に少なくともボディは返却してもらうことになっているが、果たしてどういう結果になるのだろうか…。不安と諦めが交差してる。

2014/03/27

東大寺二月堂 修二会 〜お水取り2014 Part5 最終回〜

奈良八日目

前回のブログでは奈良四日目だったので、なぜ?とお思いの方も。
その間修二会を離れ、奈良の當麻寺、大神神社、そして高野山と回っておりました。
そしてお水取りの12日東大寺へ戻ってきたという訳です。
高野山等の写真もできれば他の回で紹介できたらと考えております。

「今日はお水取りだね、楽しんで来てね」
さて、二月堂の修二会がよくお水取りと呼ばれる由縁の日です。そして、お松明は「籠松明」と言っていつもよりも大きい物があがります。
普段はお堂の中で作業する練行衆が先に上にいるので、お松明は10人分のお松明ですが、この日は全員が上堂するので11人分の籠松明があがります。
更に、この日は通常、二月堂に深い縁のある方、の方々が近くで拝観したり、お堂へ入れる用になっております。今回ありがたい事に縁あって近くで拝観することができました。

かなり早い時間から入っておかないと、とんでもなく混むとの事から、開始数時間前からスタンバイ。それでも、今回も一人ではなかった事から、とんでもなく長い時間があっという間に過ぎて行きました。本当にありがたい事です。いつも一人で撮影している時、一番辛いのは待ち時間とトイレなのです。この二月堂でお会いする方々はいつも優しい方ばかりで心も穏やかになります。

待ち時間の間に上に上がってお参り。その時見つけたもの。


残り物を頂く
上の写真左はこの日上がる籠松明の前に火付け場所の隅をこの松明で擦ります。お清めの意味でしょうか。そしてその右はお堂の脇にあった不要みくじ置き場。この様なものがあったことを今回初めて知りました。それにしてもうまく作ったなぁと関心した次第です。

右の写真、ラッキーにも残り物を見つけた鹿はたらふく食べていきました。


普段は閉まっているこの建物の扉が開いた時、そっと中を覗かせてもらいました。
家紋が貼られた箱
家紋が貼られた箱が積まれていました。練行衆らの物がしまわれているのだと思います。
迫力の大きさ
準備された籠松明
そうしている内にも着々と準備がされ、食堂前などに置かれていた籠松明はここに運ばれスタンバイ。
月夜の二月堂
開始の時間まであと少し。月がとても綺麗でした。
そしてこの日は湯屋の前で焚き火がたかれます。
大きな焚き火に、やはりこの日特別の格好をした童子さん達が
暖を取りながら出番を待ちます。



いざ点火。
炎の勢いはいつものお松明の倍くらいはありそうです。
これが籠松明の迫力!と言わんばかりの圧巻する光景。
籠松明は長さ8m、重さ70kg、籠の直径80cmともなるようです。
担ぎ手の童子さんにとっては、本当の見せどころ。

点火
ガラガラと音を立て燃え落ちる破片
地面を擦り進む籠松明
東大寺二月堂 修二会 籠松明
凄い気迫に息を呑む。
そんな間にあっという間に過ぎ去る11本目の籠松明。
最後に少し移動して、遠くから舞台を横切る松明を見て、
無事に終わったことに安堵感を覚えました。

この後、念願の青衣の女人を今度こそはと聴きに初内陣へ。
そして心打つ声明の後、神名帳、過去帳と無事「青衣の女人」を聴くことができました。
本当にこの日のご縁に感謝です。

お水取り直前に迷い込む鹿の親子
ここまで来たらと、お水取りの名前の由縁であるお水取りを見ないわけには行きません。
ここでも、だいぶ前からスタンバイ。時折降る雨の中、ここでも出会った方々とお話をしながら、予定よりも30分ほど遅れたお水取りを拝見することが出来ました。





お水取り
興成社に参拝後、閼伽井屋へ向かう練行衆
若狭井より汲み上げた香水
法螺貝を吹く練行衆

香水は三回運ばれます。香水を運ぶ集団がお堂へ行き来する際、練行衆は法螺貝を吹いて知らせます。

お水取りを終えお堂へ戻る練行衆
三回の香水を組み上げられ後、練行衆たちはお堂へ戻ります。
この後、朝方には達陀(だったん)が行われ下堂となり、長かった一日の行を終えます。

神聖なお水取りの儀式、心静かに撮らせていただきました。
ありがとうございました。

長かったけども、感動の奈良滞在もこの日まで。
このあと直ぐに帰路につくのでした。

五回にわたる
東大寺 二月堂 修二会〜お松明からお水取り2014〜
をご覧くださってありがとうございました。

各パートへのリンクは下記よりどうぞ。

最後に一言。
お水取りの際も一部でフラッシュ、あちこちでオートフォーカスの補助光の投光が目立ちました。あろうことか、儀式の中の方が指をさし注意する場面がありました。
これは決してあってはいけないことだと思います。
改めて厳粛な儀式の際はフラッシュ、オートフォーカスの補助光、各種電子音は切って臨んで頂きたい。そのような設定がカメラには必ずありますので、是非ともご確認下さい。

使用機材:
CANON EOS 5D MarkIII, EOS 6DCANON
EF 24-70mm F2.8L II USM, EF 70-200mm F2.8L IS II USM

2014/03/26

東大寺二月堂 修二会 〜お水取り2014 Part4〜

奈良四日目
この日は、歌手のさだまさしさんが奉納されたお松明が上がるということと、
奈良初日で撮影がうまく行かなかった所を再撮影したく赴きました。
(写真はクリックで拡大できます)

午前中は秋篠寺へ初めて伺いとても落ち着いた雰囲気を味わってきました。
この様なお寺が点在する奈良はやはり素晴らしいです。

そして、再び東大寺二月堂。
この日に上がるさだまさしさんのお松明が、スタンバイされていました。
さだまさしさんの復興祈願のお松明
下の方のシールに「野村」とありましたので、担ぎ手は野村さんになっていたはず。
さて、長い待ち時間を経て、三度の案内が過ります。
三度の案内
三度の案内が始まると、やっともう少しだという気持ちで、気合が入ってまいります。
勇ましく
登り行く さだまさしさんの松明
御歳70歳の勇姿
確かさだまさしさんのお松明は、野村さんのラベルが貼ってあったと思うのですが、
おそらくは新人さんが担いだようです。
さだまさしさんのお松明は根が付いています。これはお客様のものを意味するらしいです。ですので、基本この根付きの物は、使い終わったらば、湯屋の前の所に立てかけられます。それ以外は上の写真の松明に火をつける場所の壁にかけられるようです。

さだまさしさんのお松明(モノクロ)

奈良四日目は初日の撮り直しとも言える撮影なので、似たような写真が並んでしまいました。それでも、さだまさしさんのお松明を紹介できた事は、さだまさしファンである私にとっては嬉しく思います。

そして、お松明の後の二月堂、そして東大寺。
ほとんど日課のような気持ちでした。そんな気持ちでこんなにも素晴らしい景色を撮ることができる奈良、素敵です。



さて、次回は奈良滞在最終日、2014年東大寺二月堂 修二会 籠松明とお水取りの写真をご紹介したいと思います。
(Part5へ続く)

使用機材:
CANON EOS 5D MarkIII, EOS 6DCANON EF 17-40 F4L USM, EF 24-105mm F4L IS USM, EF 70-200mm F2.8L  IS II USM

(Part3へはこちら
(Part2へはこちら
(Part1へはこちら

2014/03/25

東大寺二月堂 修二会 〜お水取り2014 Part3〜

奈良三日目。
さば投げ 鳥獣への施し

練行衆上堂
この日は食堂作法の後の「さば投げ」を見た後、昼間行われている行の一つ「数取懺悔」を見ることにしました。この数取懺悔は「一遍、二編、三編、(四を抜かし)五編…」と続き、どこかで同じ数を数えてトータルの数を合わせます。数を数える間、私から見えた範囲では練行衆の二人が深く拝んでは、エビ反りの様に伸び上がる動作を数の読み上げと同時に行います。それもかなり速いペースで数えるので、とても大変そうでした。

 さて、この日はお堂の上からお松明を見ることに。その様子を少し並べていきたいと思います。
(画像クリックで拡大します)






奈良の落日

 日が落ちるまで、近くの方々と話しながら過ごしたおかげで、お松明までの時間もあっという間に感じました。そうそう、この日は「小観音出御」も合わせて見ることができましたが、もの凄い大勢の人でした。
19:00の鐘に合わせて、周辺の電灯も消え暗闇の中、少しずつ近づく炎の明かりを感じ始めます。そして欄干に見えるお松明。準備を整え、一気に目の前を駆け抜けて行きます。
注意にもありましたが、竹の後方が頭や、顔に当たる事があるので、顔を出して見ることは危険でできません。実際係の方が顔を怪我され、流血したのを見たほどです。

安全にしっかり気を配りながら、撮影に臨みます。
松明走る
松明回る
火の粉を被り
駆け抜け
火の粉舞う
52回目のお松明を担ぐ70歳の野村さん
(野村さんのに関する記事はこちらにありました。)

童子の晴れ舞台
圧倒的な迫力に息を呑むお松明。
これは行では無いのに、なぜかグッとくるものがある。
それは童子達の意気込みを感じる瞬間だからなのかもしれません。

空と池に月
この日は一度帰って、再び深夜遅くまでの行を見に行きました。
途中綺麗な月と共に、やはり撮ってしまう東大寺。
この日も月がとても綺麗な夜でした。
(Part4へ続く)

使用機材:
CANON EOS 5D MarkIII, EOS 6DCANON
EF 17-40 F4L USM, EF 24-105mm F4L IS USM, EF 70-200mm F2.8L  IS II USM

(Part2へはこちら
(Part1へはこちら